活動紹介
2024夏期 ポートランド州立大学語学研修レポート
期間を通して、現地家庭でホームステイをしながら、アメリカ合衆国オレゴン州のポートランドにある州立大学にて英語授業及びフィールドワークを含む選択授業(ポートランド大衆文化・アメリカンビジネスの2 種類から選択)を受講するものです。
研修期間:2024 年8 月18 日(日)~ 9 月9 日(月)
同窓会より助成金をお渡しした2名の参加者のレポートを掲載します。
生物工学科 1年 成田 美音さん
生物工学科 3年 板鼻 夏希さん
チップ文化
生物工学科 1年 成田美音
私はポートランド語学研修を通して、多くの日本との違いを見つけました。
まず、一番強く差異を感じたのはチップという文化です。代表的なものとしてチップ文化であるということは知っていたのですが、基本的に支払い金額のうちの20%を支払うということは知りませんでした。カード支払いの時にチップをどれほどの割合で支払うかというステップが存在しており、そこは日本との大きな違いを感じてとても興奮しました。受けたサービスにどれだけ満足したかを店員さんにわかりやすく伝えられる文化だなと実際に支払ってみて感じました。
次に、気候や立地についてです。乾燥しており地震が少ないためか、斜面に建物を建てたり、少し設計が不安になるくらいの建物があったりしました。土地が広いためか、住宅街には一階建てもしくは二階建ての家が目立ちました。そして、日本とは異なり太陽が二十時ごろになってようやく沈み、太陽が昇る時間もかなり遅かったです。時差ボケが起こるのも無理はないと思いました。
最後に人柄がかなり異なっていると感じました。週に2、3回という結構な頻度で知らない人から道端で話しかけられることがありました。たとえば「どこから来たの?」や「州立大学の人?」などと自然に話しかけにきてくださいます。知らない海外の人に対して雑談をしかけることを日本人はあまりしないので、そこが日本人とアメリカ人の違いなのかと思いました。とてもいいもののようにこの体験は聞こえますが、少し怖い面も持ち合わせています。話しかけられた中には酔っぱらっており何を話しているのかわからない人との会話や、「お金をくれない?」というものも含まれているからです。これもアメリカならではだと怖いながらに思いました。
授業を受け、様々な人と関わり、日本とアメリカを比較できる経験はなかなか無く、日本でただ生活している間には得難いものを学べる有意義な研修でした。








異なる文化、価値観
生物学科 3年 板鼻夏希
私は今回の体験を通して、異なる文化、価値観で生きることの大変さがよくわかった。幸運なことに、ポートランドで日本語の教師をしている知り合いとファーマーズマーケットに行った。そこでアメリカで感じた日本とは異なる点、感動した点、困った点を話した。よく海外は電車が時間通りに来ないと聞くが、ポートランドではおおむね時間通りに電車はついた。治安がいいところとは聞いていたが、マリファナや銃など日本では身近に無いものが存在していた。そして私が最も驚いたのは店員の接客である。私は愛想がなく、代金をピッタリ渡すと嫌がられるというイメージを持っていた。しかし実際は、どのお店でも優しく対応してくれた。愛想があるというわけではないが、会計の終わりにはThank youやHava nice dayと、Excuse meと困っていることを伝えると教えてくれた。日本のほうが優しくないのではと思うようなこともあった。そして日本でもアメリカでも似たようなところがあるが、やはりアメリカの衛生観念や道徳観に困らされることがあった。ホストファミリーとディナーを食べるときにテーブルをセットするのだが、さっきまで椅子を上げていた机で食事をした。またテーブルを拭かないため、ほこりを見つめたままディナーを食べた。さらに食器はすべて使い捨ての容器やカトラリーで、料理の使った鍋は3日に一度洗い、残したものはそのまま捨てていた。フードロスやSDGsというのはこのような習慣を反映してできたものなのだと考えさせられた。
他にも今回のプログラムを通して出会った他大学の友人たちには同じ日本人だったが、驚かされることが多かった。普段関りのあまりない学部の話しを聞くのは面白かったし、一緒に活動しながら、ときに英語で助け合ったことはとても貴重な経験だった。英語圏で生活しながら同じ日本の大学生たちと学べたことはモチベーションの持続にもなり、英語力を伸ばす一助になった。





Prev